海外出張であらためて感じた中国と日本のレジ袋事情

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中国出張チンタオの夜

海外に出ると、改めて日本の文化や習慣がすごいと感じることがよくあります。
普段は当然のことと思い、気にも留めないようなことが、
文化や習慣の違いによって、浮き彫りになるためです。

ライターである私モリモリ(以下、私)は、
年に数回海外出張に行くことがあり、そこで実感した出来事を紹介したいと思います。

2017年、私は真冬の中国の青島(チンタオ)にいた。

取引先である、海外の工場の視察と交渉のため2泊3日の海外出張のためだ。

工場への訪問を終え、長時間の移動と緊張感のある交渉のやり取りで、
かなりの疲労を覚えるが、それよりも持ち前の好奇心と、
「せっかく海外に来たのだから」という小市民的な発想が上回り、
夜にホテル近くの繁華街に1人でくりだした。

言葉の壁

繁華街とはいっても、街は屋台や地元の人で賑わう下町っぽい雰囲気。

そんな中、とある商店街のお店でお菓子や飲み物を購入しようと入店する。

コンビニ程の大きさに、対面式のレジが2つ。

日本の地方に行った際によく見る生活必需品のみを取り扱う、地元の商店といった感じだ。

地域密着のお店だからなのか、客層はお風呂上がりパジャマを着た主婦や、
真冬にも関わらずタンクトップ短パンの子供がちらほら。

着替えもせず、
スーツ姿にビジネスバッグの私はもうこの時点で、ういてるし早く帰りたい衝動に駆られる。

でもこのまま帰ってはせっかくの旅行が、いや出張が台無しだ。

気合いを入れ直し店内の様子を探る。

商店と言えど、品ぞろえはそれなりで、
スナック菓子、カップラーメン、ジュース、日用品、生魚、お惣菜など様々な商品が陳列されており、
どの商品をチョイスしようか迷む。。。

10分ほど悩んだあげく、
真っ赤なパッケージのクッキーとミネラルウォーター、
お土産用にカップラーメンを4個をチョイス
し、商品をレジまで持っていく。

商品を店員さん(50代ぐらいの女性)に渡し、お金を払う。

「シェイシェイ!!」

と唯一知っている中国語を当たり前のように言い、お店に最大の敬意を示す。
財布をカバンに戻しながら、
袋詰めそろそろ終わったかなと清算が終わったレジの方を振り向く。。

『ん???』

袋詰めしていない・・・
あっ!なるほど! 店員さんも忙しいし、バタバタしてるんだろうな。と思い、
店員さんの方を見ると、スマホでテレビを見始めたのである。。

おいおいおいおい・・・・・・
もしかしたら、日本人ということがばれて、
観光客向けには、そういったことはやらないと思われているのだろうか。

でもこのままでは、カップラーメンを4個をどうやってホテルまで持って帰ればいいのかわからない。

むしろ、商店街めぐりは始まったばかりであり、
このままでは街ぶらどころか、ホテルへUターンになってしまう。

中国語がわからない私は、戸惑いながら、
「バッグ プリーズ!!」と身振り手振りで訴える。

見苦しいジェスチャーだがなんとか理解してくれた。

うれしい・・・
言葉の壁を越えた瞬間である・・・
ただ話を聞いていると、どうやらレジ袋は有料みたいで、レジをする時に伝えないといけないようだ。

また、レジ袋の購入はできるが、袋詰めのサービスは行っていないため、自分で袋詰めしないといけないのである。

「なるほど。日本ではレジ袋に袋詰めしてもらえるが、中国では違うんだな」と文化の違いを感じた。

中国のレジ袋

ただ、いざ購入したレジ袋に袋詰めしようと思ったが、大きな問題が発生する。

袋のサイズが小さすぎてカップラーメン2個しか入らないのである。
このままでは帰れない。

私は愛しい人を見る目で、50代の店員に訴えかけ、
なんとかもう1枚レジ袋をもらい、難をしのいだのである。

そんなやり取りをしている中、実はもう1つ起きた問題がある。
なんとか手に入れたレジ袋だが、「実は持ち手がなく、平たい透明な袋」だったのだ。

袋のイメージは、スーパーでキュウリを袋詰めするときに使用する、
半透明なビニール袋をイメージしていただければ近いかと思う。

今回は、カップラーメンを買ってしまったばかりに、1枚に2個を入れるのが限界。

しかも調子に乗り、4個買ってしまった。
袋詰めまではなんとかクリアしたが、どうやって持ち運べばいいのか悩まされる。

この時点でまだ、レジの前。

店員さんに「早くどいて」と心の声が聞こえてくる。

考える時間は約3~5秒。

この一瞬で次の動きを決めないといけない。

考えた挙句、たどり着いたのは、 「フランスパンを紙袋に入れて抱きかかえるように持つスタイル」 コンビニのレジ袋のように持ち手がない今、 これが一番スタイリッシュで、安定感があるはず。

いざスタイルが確立され、お店を後にし、真夜中の商店街へ出発!

今宵30半ばの私、趣味カフェ巡りと読書の自称インテリ系。

今は知らない街にただひとり。。

透明なビニール袋にカップラーメン4個を抱え、屋台が多くひしめく商店街を歩く。。。

持ち手がなければ、こんなに不便なのか。。

このためにレジ袋って持ちがある持ちやすい構造になっているのかと、

改めてレジ袋の素晴らしさに気付かされた、寒い1日の夜であった。。

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